Google「優先ソース」とは?AIO・AIモード時代にサイト運営者が導入すべき新機能を解説
Google検索では、従来の検索順位だけでなく、「どの情報源を優先して見たいか」をユーザー自身が指定できる仕組みが広がっています。
それが、Googleの「優先ソース(Preferred Sources)」です。
優先ソースに登録されたサイトは、そのユーザーの検索結果において「トップニュース」に表示されやすくなるほか、AI OverviewやAI Modeでも「preferred(優先)」として目立つ形で表示される可能性があります。
さらにGoogleは2026年8月、サイト運営者自身がWebサイト内に「優先ソースに追加」ボタンを設置できる新しい仕組みを公開しました。
これはSEOだけでなく、今後のAIO対策を考えるうえでも注目したい機能です。
この記事では、
- Googleの「優先ソース」とは何か
- 登録されると何が変わるのか
- AI Overview・AI Modeとの関係
- なぜAIO対策として重要なのか
- 優先ソース登録ボタンの設置方法
- WordPressでの実装方法
まで詳しく解説します。
Googleの「優先ソース(Preferred Sources)」とは?
Googleの優先ソースとは、ユーザーが「このサイトの記事をGoogle検索でもっと優先的に見たい」と指定できる検索パーソナライズ機能です。
もともとは「トップニュース」で、ユーザーがお気に入りのニュースサイトやブログを選び、そのサイトの記事を見つけやすくする仕組みとして導入されました。
2026年4月には日本語を含むGoogle検索の対応言語へ拡大され、日本でも利用できるようになっています。
ユーザーが特定のWebサイトを優先ソースに登録すると、そのサイトが検索内容に関連する新しい記事を公開している場合、「トップニュース」などで優先的に表示されやすくなります。
つまり、通常のGoogle検索では、
「Googleがどのサイトを高く評価するか」
が重要でした。
一方、優先ソースでは、
「ユーザー自身がどのサイトを見たいとGoogleに伝えるか」
という新しい要素が加わったことになります。
優先ソースに登録されると何が変わる?
Google公式情報では、ユーザーが優先ソースとして選択したサイトについて、主に次のような変化があります。
トップニュースに表示されやすくなる
優先ソースとして登録したサイトが検索内容に関連する新しい記事を公開している場合、その記事が「トップニュース」により目立つ形で掲載される可能性があります。
ただし、登録したからといって必ず最上位に表示されるわけではありません。
検索内容との関連性や記事の鮮度など、通常のGoogle検索の評価も引き続き関係します。
「優先」バッジが表示される
優先ソースのコンテンツには、「preferred」など、そのユーザーが優先している情報源であることが分かる表示が付く場合があります。
検索結果の中で視覚的に目立つため、クリック率にも影響する可能性があります。
実際、Googleは優先ソースとして設定されたサイトについて、ユーザーがそのサイトをクリックする割合が平均で約2倍になったと公表しています。
これはサイト運営者にとってかなり興味深い数字です。
AI Overview・AI Modeにも優先ソースが拡大
優先ソースが特に注目される理由は、Google検索の通常結果だけに関係する機能ではなくなったことです。
Googleは2026年5月、Preferred SourcesをAI OverviewとAI Modeにも拡大しました。
ユーザーが優先ソースとして設定しているサイトがAI回答内で参照された場合、「preferred」として目立つ形で表示される可能性があります。
これはAIO対策を考えるうえで重要な変化です。
これまでは、
- AI Overviewに引用される
- AI Modeに参照される
- 検索結果で上位表示される
といった「Google・AI側から選ばれること」が中心でした。
これからはそこに、
「ユーザーから優先ソースとして選ばれる」
という新しい軸が加わります。
なぜ優先ソースがAIO対策として重要なのか
AIO対策では、自社サイトやメディアの情報をAIに正しく理解してもらい、検索回答の中で参照・引用されることが重要です。
しかし、AI検索が一般化すると、同じテーマについてAIが参照できるサイトは非常に多くなります。
そこで重要になるのが「どの情報源を優先して見たいか」というユーザーの意思です。
イメージすると、これまでの検索対策は次のような構造でした。
SEO
↓
検索エンジンに評価される
↓
検索結果で上位表示される
AIO対策では、
Webサイト
↓
AIに内容を理解される
↓
AI Overview・AI Modeで参照される
そして優先ソースが加わることで、
Webサイト
↓
読者に評価される
↓
優先ソースに登録される
↓
Google検索・AI検索で再び見つけてもらいやすくなる
という循環を作れる可能性があります。
これは従来のSEOとは少し違う考え方です。
「検索順位」から「検索結果内のリピーター化」へ
これまでブログや企業サイトでは、一度Google検索から訪問してもらっても、その読者が次回また自社サイトを訪問してくれるとは限りませんでした。
たとえば、
「A大学 偏差値」
を検索して記事を読んだユーザーが、翌日に
「B大学 就職」
と検索した場合、再び同じサイトの記事に出会える保証はありません。
しかし、そのサイトを優先ソースに登録してもらえれば、
検索流入
↓
記事を読む
↓
サイトを気に入る
↓
優先ソースに登録
↓
次回以降のGoogle検索で再接触
という流れを作れる可能性があります。
言い換えれば、
「検索結果内で読者をリピーター化する」
という発想です。
特に、ニュースサイト、専門ブログ、比較メディア、業界情報サイトなど、同じユーザーが何度も関連テーマを検索するサイトとは相性が良いでしょう。
Googleがサイト運営者向けボタンを公開
Googleは2026年8月20日、Webサイト運営者向けに、新しいインタラクティブ型の優先ソース登録ボタンの実装方法を公開しました。
これまでユーザーが優先ソースを設定する場合、Google検索側の設定画面からサイトを探す必要がありました。
新しい仕組みでは、サイト運営者が自分のWebサイトにボタンを設置できます。
つまり記事を読んで、
「このサイトは役に立つ」
と思ったタイミングで、そのまま優先ソースへの登録を促せるようになったのです。
Google公式では、主に次の3つの実装方法が用意されています。
- Google標準JavaScriptボタン
- 独自デザインを使ったJavaScript実装
- deeplink方式
一般的なWebサイトであれば、標準JavaScript方式またはdeeplink方式で十分でしょう。
Google公式の優先ソースボタンを設置する方法
Googleが推奨しているのが、JavaScriptを利用した標準ボタンです。
実装は非常にシンプルです。
1.head内にJavaScriptを追加する
Webサイトの<head>内に、次のコードを追加します。
<script async src="https://news.google.com/swg/js/v1/publisher.js"></script>
Googleは、できればhead要素内に設置することを案内しています。
2.ボタンを表示したい場所にコードを追加
記事本文など、優先ソースボタンを表示したい場所に次のコードを入れます。
<div google-add-preferred-source-btn></div>
これだけでGoogle標準のボタンが表示されます。
ブラウザの言語に応じて自動的に表示言語も変更されます。
ダークテーマにすることも可能
サイトデザインに合わせてダークテーマを指定できます。
<div google-add-preferred-source-btn data-theme="dark"></div>
Google公式ボタンを使いたい場合は、この方法が最も簡単です。
deeplink方式で優先ソースへ誘導する方法
WordPressや一部のCMSでは、JavaScriptの追加が難しかったり、テーマやプラグインとの関係でボタンが正常に表示されない場合があります。
その場合は、Google公式が案内している「deeplink方式」が簡単です。
基本URLは次の形式です。
https://www.google.com/preferences/source?q=example.com
example.comを自分のWebサイトのドメインへ変更します。
たとえば、
<a href="https://www.google.com/preferences/source?q=example.com">
Googleの優先ソースに追加
</a>
と記述すれば、通常のリンクとして設置できます。
クリックするとGoogleの優先ソース設定画面へ移動し、そのサイトを登録できます。
JavaScriptを使わないため、CMSを問わず導入しやすい方法です。
Google公式では、このdeeplinkをWebサイトだけでなく、メールマガジンやSNS投稿などで利用する方法も紹介しています。
WordPressで優先ソースボタンを設置する方法
WordPressでは、利用しているテーマによって実装方法が多少異なります。
最も簡単なのは、記事編集画面から設置する方法です。
方法1:カスタムHTMLブロックに設置
WordPressの記事編集画面を開き、
「+」
↓
「カスタムHTML」
を選択します。
そこへ次のコードを入力します。
<a href="https://www.google.com/preferences/source?q=example.com">
Googleの優先ソースに追加
</a>
example.comを自分のサイトのドメインに変更してください。
記事を更新すれば、リンクが表示されます。
方法2:Google公式ボタンを利用する
Google標準JavaScript方式を使う場合は、テーマやプラグインの設定画面からhead内に次のスクリプトを追加します。
<script async src="https://news.google.com/swg/js/v1/publisher.js"></script>
その後、記事のカスタムHTMLブロックへ、
<div google-add-preferred-source-btn></div>
を追加します。
ただし、WordPressテーマやセキュリティ設定によってはJavaScriptが期待通り動かない場合もあります。
その場合はdeeplink方式を使う方が簡単です。
全記事へ自動表示したい場合
記事数が多いサイトで毎回手動設置するのは大変です。
その場合は、
- テーマのウィジェット機能
- 広告・CTA挿入機能
- Code Snippets
- WPCode
- 独自プラグイン
などを使い、投稿本文の終了部分へ自動表示する方法があります。
ただし、テーマ本体のfunctions.phpを直接編集すると、テーマアップデート時にコードが消える可能性があります。
WordPress初心者の場合は、テーマ本体を直接編集するより、スニペット管理プラグインなどを利用した方が安全です。
ボタンはどこに置くべき?
優先ソース登録ボタンは、サイトのどこにでも大量に表示すればよいわけではありません。
ユーザーが、
「この記事は役に立った」
と感じたタイミングで提示するのが自然です。
おすすめは、
記事本文
↓
まとめ
↓
優先ソース登録CTA
↓
著者情報・関連記事
という配置です。
記事を最後まで読んだユーザーは、そのサイトへの信頼度が比較的高いと考えられます。
そのタイミングで、
「今後もこのサイトの記事をGoogle検索で見つけたい方は、優先ソースに追加できます」
と案内すると、意味が伝わりやすくなります。
逆に、記事冒頭でいきなり登録を求めても、ユーザーはまだサイトの価値を判断できていないため、登録につながりにくいでしょう。
優先ソースに登録してもらうために重要なこと
当然ですが、ボタンを設置しただけで大量に登録されるわけではありません。
最も重要なのは、
「このサイトを今後も読みたい」
と思ってもらえるコンテンツを作ることです。
たとえば、
- 独自調査
- 詳細な比較
- 専門家による解説
- 最新情報
- 他サイトにはないデータ
- 一次情報
- 継続的な更新
といったコンテンツは、優先ソース登録との相性が良いと考えられます。
これはGoogleが2026年に公開した生成AI検索向けのガイダンスとも方向性が一致しています。
GoogleはAI検索での露出を高めるためにも、単なる既存情報のまとめではなく、独自性のある価値の高いコンテンツを提供することを推奨しています。
つまり、
良いコンテンツを作る
↓
AIやGoogleに評価される
↓
ユーザーがサイトを訪問する
↓
サイトを信頼する
↓
優先ソースとして登録する
という流れが理想です。
優先ソースはSEO順位を直接上げる施策ではない
ここは誤解しないよう注意が必要です。
優先ソースに登録されれば、サイト全体の検索順位が直接上昇するという公式発表はありません。
そのため、
「優先ソース登録を増やせばSEO順位が上がる」
と断定するのは適切ではありません。
優先ソースはあくまで、登録したユーザーの検索体験をパーソナライズする機能です。
一方で、
- トップニュースで目立ちやすくなる
- AI Overview・AI Modeで「preferred」と表示される可能性がある
- 優先ソースへのクリック率が高いというGoogleのデータがある
ことから、サイトへの再訪や検索流入を増やす施策としては注目できます。
SEO・AIO・優先ソースを組み合わせる
今後の検索対策では、どれか一つだけを行うのではなく、
SEO
+
AIO対策
+
ユーザーからの指名
を組み合わせることが重要になりそうです。
SEOではGoogleに評価される。
AIO対策ではAIに自社の情報を理解・参照してもらう。
そして優先ソースでは、ユーザー自身から、
「このサイトを優先して表示してほしい」
とGoogleに伝えてもらう。
検索におけるサイト評価が、検索エンジンだけで完結しなくなってきているともいえます。
まとめ|「検索結果で選ばれる」だけでなく「ユーザーから指名される」時代へ
Googleの「優先ソース」は、ユーザーがお気に入りのWebサイトをGoogle検索上で優先的に表示できる機能です。
特に重要なのは、2026年にAI OverviewやAI Modeへも対象が広がったことです。
さらにGoogleは、Webサイト運営者が自分のサイト内に優先ソース登録ボタンを設置できる仕組みまで提供しています。
これまでの検索対策では、
「Googleから評価される」
ことが中心でした。
しかしこれからは、
「AIに理解される」
「Googleに評価される」
「ユーザーから指名される」
という3つの視点が重要になってくるでしょう。
特に、専門ブログ、ニュースメディア、比較サイト、業界情報サイトなど、読者が繰り返し情報を探すWebサイトでは、優先ソース登録ボタンを設置しておく価値があります。
今後AIOやAI Modeの利用がさらに増えていくことを考えると、「ユーザーから選ばれる情報源になる」という考え方は、SEO・AIO対策の新しい重要テーマの一つになりそうです。

株式会社アドメディカル代表。大学卒業後、大手予備校に就職。学生募集に携わる。特にデジタル領域に力を注ぎ、 ホームーページの SEO・MEO対策・LLMO対策、 インターネット広告、コンテンツマーケティングを中心に売上拡大。少子化が進む 教育業界で毎年120%売上を伸ばす。独立後は、予備校時代のノウハウと人脈を生かし、富裕層向けの広告プランニング、 SEO・MEO・LLMO・インターネット広告のインハウス(内製)化のサポートを中心に事業展開。一般社団法人AI・IoT普及推進協会マスターコンサルタント。
出典一覧
- Google Search Central「Preferred sources」
優先ソースの仕組み、対象範囲、サイト運営者向けボタン、deeplink方式、AI Overview・AI Modeでの表示仕様などを参照。
https://developers.google.com/search/docs/appearance/preferred-sources - Google Search Central「Search documentation updates」
Preferred SourcesのAI Overview・AI Modeへの拡張や、サイト運営者向けインタラクティブボタン追加など、2026年の更新情報を参照。
https://developers.google.com/search/updates - Google Japan Blog「Google 検索でお気に入りの情報源を優先表示できる『優先ソース』」
日本での優先ソース機能の概要、利用方法、検索結果での表示について参照。
https://blog.google/intl/ja-jp/products/explore-get-answers/search-preferred-sources/ - Google Blog「More original, high-quality content in Search」
優先ソースとして設定された情報源へのクリック率が平均で約2倍になったというGoogle公表データを参照。
https://blog.google/products-and-platforms/products/search/original-high-quality-content-search/










