自分でできるSEO対策|クローラービリティを改善する
ウェブサイトの成功は、その可視性に大きく依存しています。検索エンジン最適化(SEO)は、ウェブサイトが検索結果でより上位に表示されるための重要な手法の一つです。本記事では、特にSEOの中でもクローラービリティを改善する方法に焦点を当て、それを実現するための手順やベストプラクティスについて探っていきます。自分でできるSEO対策を学び、ウェブサイトの成功に一歩近づいてみましょう。
SEOとは?
SEOは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、ウェブサイトが検索エンジンのクローラーによって効果的に理解され、検索結果でより上位にランクされるための施策です。クローラービリティの向上は、SEO戦略の中で重要な一環を担っています。
クローラーとは
検索エンジンのクローラー(またはスパイダー、ロボットとも呼ばれます)は、ウェブ上の情報を収集し、検索エンジンのインデックスに追加する役割を果たすプログラムです。クローラーは自動的にウェブサイトを巡回し、そのコンテンツを解析して検索エンジンのデータベースに情報を収納します。
クローラーが実行する主な作業
- ウェブページの巡回(Crawling): クローラーはインターネット上の様々なウェブページを巡回します。これにより、新しいページや更新されたページを検出し、検索エンジンのデータベースに最新の情報を反映します。
- リンクの解析: クローラーはウェブページ内のリンクを解析し、他のページへのリンクをたどります。内部リンク(同一サイト内のリンク)や外部リンク(他のサイトへのリンク)をたどることで、関連するコンテンツを発見します。
- HTMLの解析: ウェブページのHTMLコードを解析し、テキストやメタデータ(タイトル、メタ説明、キーワードなど)を抽出します。これにより、ページの内容や構造を理解し、検索エンジンが検索結果を生成する際に使用します。
- コンテンツのインデックス化: クローラーが収集した情報は、検索エンジンのデータベースにインデックス化されます。インデックスは検索エンジンがユーザーの検索クエリに対して適切な結果を高速に提供できるようにするためのデータ構造です。
- robots.txtの確認: クローラーはウェブサイトのルートディレクトリに配置された
robots.txt
ファイルを確認し、ウェブサイト所有者がクローラーに対してアクセスを許可または制限する指示を確認します。 - クロールのスケジューリング: クローラーは各ウェブページの重要度や更新頻度を評価し、クロールの優先順位を設定します。より重要で頻繁に更新されるページが優先的にクロールされ、検索エンジンの結果に早く反映されるようになります。
- JavaScriptの処理: 近年のウェブページはJavaScriptを使用して動的なコンテンツを生成することがあります。クローラーはJavaScriptを実行し、その結果として生成されるコンテンツを取得することができるようになっています。
- 重複コンテンツの管理: クローラーは同じコンテンツが複数のページで重複している場合に、これを検出し適切に処理します。これにより、検索エンジンが重複コンテンツを避け、ユーザーに正確な情報を提供できるようになります。
検索エンジンのクローラーはこれらの作業を通じて、検索エンジンのデータベースを最新かつ正確な情報で維持し、ユーザーが検索エンジンを通じて適切な情報にアクセスできるように支えています。
クローラービリティとは
クローラービリティは、検索エンジンのクローラー(ウェブ巡回プログラム)がウェブサイトをどれくらい正確かつ効果的に巡回できるかを示す言葉です。言い換えれば、クローラービリティが高いと、検索エンジンはウェブサイト内のページを迅速に見つけ、理解することができます。
高いクローラービリティを持つウェブサイトでは、検索エンジンが新しいコンテンツをすぐに発見し、重要なページを逃さずにインデックス化することができます。これは検索結果のランキングや表示に影響を与え、ウェブサイトの可視性を向上させる要因となります。
クローラービリティを向上させるとよく聞きますが
「クローラビリティを向上させる」とは、検索エンジンのクローラーがウェブサイトをより効果的に理解し、正確に巡回できるように改善することを指します。これは検索エンジン最適化(SEO)の一環であり、ウェブサイトのクローラビリティが高いほど、検索エンジンによる評価が向上しやすくなります。
クローラービリティの向上と4つのメリット
1. 検索エンジンランキングの向上
クローラービリティが向上すると、検索エンジンランキングが向上します。検索結果で上位に表示されることで、ユーザーのクリック率が向上し、サイトへのアクセスが増えます。
2. 有機的なトラフィックの増加
クローラービリティの向上は、検索エンジンからの有機的なトラフィックを増加させる効果があります。これにより、新しい訪問者がウェブサイトに訪れやすくなります。
3. ユーザーエクスペリエンスの向上
検索エンジンが正確な情報を提供することで、ユーザーエクスペリエンスも向上します。ユーザーは迅速に目的の情報にアクセスでき、サイトの利用がより快適になります。
4. 競合他社との差別化
クローラービリティが高いウェブサイトは、検索エンジンの信頼を得やすくなります。これにより、競合他社との差別化が図れ、特定の業界や分野でのリーダーシップを確立しやすくなります。
クローラービリティの改善方法
1. robots.txtファイルの最適化
robots.txtファイルは、ウェブサイト上でクローラーに対して許可や制限を設定するためのものです。以下は簡単な例です。
User-agent: *
Disallow: /private/
この例では、全てのクローラーに対して/private/
ディレクトリへのアクセスを禁止しています。robots.txtファイルを最適化して、クローラーが重要なページに適切にアクセスできるようにしましょう。
2. sitemap.xmlの作成と提供
sitemap.xml
は、ウェブサイト上のページの構造をクローラーに伝える役割を果たします。これを提供することで、クローラーはサイト内を効率的に巡回できます。以下は簡単な例です。
<?xml version=”1.0″ encoding=”UTF-8″?>
<urlset xmlns=”http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9″>
<url>
<loc>https://example.com/page1</loc>
</url>
<url>
<loc>https://example.com/page2</loc>
</url>
</urlset>
3. メタデータの最適化
各ページのメタデータ(タイトル、説明、キーワードなど)を最適化することで、クローラーがページの内容を正確に理解しやすくなります。以下は例です。
<head>
<title>ページのタイトル</title>
<meta name=”description” content=”ページの説明文”>
<meta name=”keywords” content=”キーワード1, キーワード2, キーワード3″>
</head>
4. 内部リンク構造の見直し
サイト内のページが適切にリンクされていることは、クローラーにとっても重要です。内部リンクはサイト内をナビゲートする手助けをします。確認して、不要なリンクを削除し、重要なページを適切に結ぶようにしましょう。
5. クロール速度の制御
サーバーに対するクローラーのアクセス速度を制御することで、サーバーへの負荷を避けつつ、クローラーがサイトを効率的に巡回できるようにします。
クローラービリティを改善する(WordPress)
WordPressでクローラービリティを改善する方法は、自分でSEO対策をする人向けに簡単に実施できるものがあります。以下にいくつかの具体的な方法を紹介します。
- SEOプラグインの利用: WordPressにはSEOに関するプラグインが豊富に存在します。その中でも「Yoast SEO」や「All in One SEO Pack」などは使いやすく、初心者にもおすすめです。これらのプラグインを使用すると、メタデータの最適化やサイトマップの生成などが簡単に行えます。
- サイトマップの提供: Yoast SEOなどのプラグインを利用して、サイトマップを簡単に生成し、検索エンジンに提供しましょう。サイトマップは検索エンジンにサイト内のページ構造を理解しやすくする役割があります。
- robots.txtファイルの確認: WordPressサイトのルートディレクトリにある
robots.txt
ファイルを確認し、クローラーに対してアクセスを制御したい場合は、不要なページやディレクトリを除外するように設定します。プラグインを使用すると、直感的に設定できます。 - メタデータの最適化: Yoast SEOプラグインなどを使って、各ページや投稿のメタデータを最適化します。タイトルやメタ説明を魅力的で適切なキーワードを含むものに設定することで、検索エンジンがページの内容を正確に理解しやすくなります。
- 内部リンクの設定: サイト内の関連するページへの内部リンクを積極的に設定します。WordPressのエディタを使用して、他のページへのリンクを簡単に追加できます。これにより、クローラーはサイト内を効果的に巡回できます。
- SSL証明書の導入: セキュアな通信を提供するために、WordPressサイトにSSL証明書を導入し、HTTPSに対応させます。多くのホスティングプロバイダーは、SSL証明書を簡単に導入できるツールを提供しています。
これらの手順は、WordPressサイトのクローラービリティを向上させ、初心者でも簡単に実施できるものです。プラグインを利用することで、必要な設定が直感的に行えるため、手軽に始めることができます。
弊社では、AII in one SEOを利用しています。SEOのスコアやサイトの改善ポイントも指摘してくれます。ブログ等で集客するコンテンツマーケティングを行っているならおすすめです。
ルートディレクトリとは
ルートディレクトリは、コンピュータのファイルシステムにおいて、すべてのディレクトリやファイルが配置される最上位のディレクトリまたはフォルダのことを指します。これは、ハードドライブやウェブサーバー上のファイル構造において、すべての階層が始まる場所です。
Web関連の文脈では、ウェブサイトのドメイン(例: https://www.example.com/
)に相当します。この場合、example.com
がルートディレクトリで、その下にウェブサイトのページやファイルが配置されます。サイト全体のトップレベルのディレクトリと考えることができます。
例えば、ウェブサイト内のページが https://www.example.com/about
であれば、about
はルートディレクトリ(トップレベルのディレクトリ)からの相対的なパスになります。
まとめ
自分でできるSEO対策として、クローラービリティの向上はウェブサイトの成功に不可欠です。サイトマップの整備、robots.txtの設定、メタデータの最適化、内部リンクの構築などを実践して、検索エンジンにとって理解しやすく価値のあるサイトを構築しましょう。これにより、検索結果でのランキング向上やユーザーの利便性向上に繋がることでしょう。
株式会社アドメディカル代表。大学卒業後、大手予備校に就職。学生募集に携わる。特にデジタル領域に力を注ぎ、ホームーページのSEO・MEO対策、インターネット広告、コンテンツマーケティングを中心に売上拡大。少子化が進む教育業界で毎年120%売上を伸ばす。独立後は、予備校時代のノウハウと人脈を生かし、富裕層向けの広告プランニング、SEO・MEO・インターネット広告のインハウス(内製)化のサポートを中心に事業展開。